今すぐLINEで無料相談
LINEで
無料相談
無料相談会情報 無料相談会
情報
お電話
  • 2025.09.20
    • お知らせ

【完成】相続分の買取・譲渡とは?放棄との違いやメリット・デメリットを徹底解説

相続が複雑になったときの「出口」

相続の手続きは、相続人が少なく全員の意見が一致すればスムーズに進みます。
しかし、実際には「相続人が多い」「疎遠な相続人がいる」「全員の意見がまとまらない」といった理由で、遺産分割協議が長引くケースは少なくありません。

そんなときに検討されるのが 「相続分の譲渡(相続権の買取)」 という制度です。
これは、相続人が持つ権利を他の相続人や第三者に譲り渡すことができる仕組みで、トラブルを整理する手段として注目されています。

本記事では、相続分譲渡とは何か、相続放棄との違い、メリット・デメリット、手続きの流れ、そして実際の活用事例について詳しく解説します。


相続分の譲渡(買取)とは?

相続が発生すると、法定相続人それぞれに「相続分(遺産に対する取り分の権利)」が発生します。
この相続分は譲渡が可能で、民法でも認められている制度です。つまり、相続人は自分の相続分を他の相続人に売ったり、第三者に譲ったりすることができます。

たとえば「疎遠な相続人がいて話し合いが進まない」「自分は相続に関わりたくない」といった状況でも、その人が自分の相続分を譲渡すれば、残る相続人で協議を進めることが可能になります。

実際には、相続分の譲渡は「相続人同士での買取」という形が多いですが、不動産会社などの第三者に譲渡されることもあります。

相続分の譲渡と放棄の違い

相続分の譲渡とよく混同されるのが「相続放棄」です。両者は似ているようで、内容は大きく異なります。

  • 相続放棄
    • 家庭裁判所に申立てをして行う
    • 相続人としての地位そのものを失い、「最初から相続人でなかった」とみなされる
    • メリット:借金や負債の相続を避けられる
    • デメリット:遺産も一切受け取れない
  • 相続分の譲渡(買取)
    • 契約によって他の相続人や第三者に自分の取り分を譲る
    • 相続人としての地位は残るが、持分の権利を渡すことになる
    • メリット:譲渡する人はお金を受け取れる
    • デメリット:場合によっては協議に関与する必要が残る

👉 相続放棄は「完全に関係を断ち切る」のに対し、相続分の譲渡は「権利を移転する」という違いがあります。

相続分を買い取るメリット

相続分の譲渡は、相続トラブルを前に進めるための強力な手段です。具体的なメリットは次の通りです。

  1. 遺産分割協議を整理できる
    多数の相続人がいて話が進まないとき、一部の相続人から相続分を買い取ることで協議を前進させやすくなります。
  2. トラブル回避につながる
    疎遠な相続人や相続に関心が薄い人には、相続分を譲渡してもらうことで、後のトラブルを避けられます。
  3. 権利をまとめて管理できる
    特に不動産の場合、権利者が多いと売却や賃貸が困難になります。譲渡によって権利を集約できれば、処分や管理が容易になります。
  4. 譲渡する人にもメリットがある
    相続に関わる手間を避けつつ、相応の対価を得られるため、疎遠な相続人にとっても現実的な選択肢です。

相続分を買い取るデメリット・注意点

一方で、相続分の買取にはデメリットや注意点もあります。

  • 資金が必要
    買い取る側には現金が必要になります。不動産の割合が大きい場合、まとまった資金が求められることも多いです。
  • 価格交渉で揉めやすい
    「相続分をいくらで買うのか」という金額交渉で対立が生じるケースがあります。
  • 第三者への譲渡リスク
    他の相続人に知らせずに、相続分を不動産会社など第三者に譲渡されてしまうと、権利関係がさらに複雑化する可能性があります。
  • 専門的な手続きが必要
    契約や登記の不備があると後に無効になるリスクがあるため、必ず専門家の関与が必要です。

相続分譲渡の手続きの流れ

相続分の譲渡を進める場合、次のような流れで手続きが行われます。

  1. 相続人の確定
    戸籍を遡って全員を特定する。
  2. 譲渡契約の締結
    譲渡人と譲受人の間で契約を交わす(売買契約・贈与契約など)。
  3. 契約書の作成
    書面で残すことが必須。相続分譲渡契約書を作成。
  4. 必要な登記や名義変更
    特に不動産が含まれる場合は登記手続きが必要。
  5. 専門家への依頼
    弁護士や司法書士を通すことで、法的に確実な処理が可能。

👉 手続きの不備はトラブルのもとになるため、専門家関与が不可欠です。

事例と活用イメージ

実際にあったケースでは、当初5人のはずだった相続人が「前妻の子ども4人」の存在によって9人に増え、協議が難航しました。
最終的に、一部の相続人から相続分を買い取ることで権利を集約し、スムーズに不動産の処分を進めることができました。

このように、相続分の譲渡は「放棄してもらう」よりも現実的に進みやすい場合があります。特に不動産の共有を避けたいときには有効な手段です。

まとめ

  • 相続分の譲渡(買取)は、相続人が多く協議がまとまらないときの有効な制度
  • 相続放棄とは異なり、権利を移す代わりにお金を受け取れる
  • メリット:整理が進む、権利集中できる、トラブル回避
  • デメリット:資金が必要、交渉リスク、手続きの複雑さ
  • 手続きを安全に進めるには、専門家に相談することが不可欠

相続分譲渡を正しく理解し、状況に応じて活用することで、複雑な相続も前に進めることができます。

Writer 監修・執筆(相続分野に精通した不動産の専門家が監修しています)

柴山 貴志 株式会社キータウン 代表取締役

相続鑑定士/相続診断士/不動産経営管理士

不動産業に15年以上携わり、相続対策における不動産の活用・資産最大化を専門とする。複雑な家族構成や空き家問題にも多数対応し、専門家チームと連携しながら、岡山を拠点に相続の不安を安心に変えるサポートを行っている。

この人のプロフィールを見る

相続お悩み
気軽に相談できる、
無料相談会開催中!

毎月第3月曜日に開催中!

無料相談会情報はこちら