Case
相続事例
■ご相談の背景・お悩み
ご相談者様のお母様が亡くなられたのは5年前のこと。
相続人はご相談者様(長男)と弟様の2名でした。
相続財産の中心は、岡山市内にあるご実家の土地・建物。お母様が亡くなられて以降、誰も住まないまま空き家となり、固定資産税や管理の負担だけが続いていました。
ご相談者様は「売却して現金で分けたい」と考えていましたが、弟様は「いずれ自分が住むかもしれない」として売却に反対。具体的な利用予定はなく、話し合いはまとまらないまま5年が経過していました。
老朽化による近隣からの苦情や、将来的な倒壊リスクへの不安もあり、「このまま放置していて大丈夫なのか」「自分だけが管理責任を負うのはおかしいのではないか」という思いから、当事務所へご相談いただきました。
■当事務所にご相談いただいた理由
インターネットで「岡山 相続 空き家 兄弟 揉める」「相続 不動産 売却 進まない」などのキーワードで検索され、当事務所のホームページをご覧いただきました。
相続だけでなく、不動産の売却や活用まで一貫して相談できる点、感情的になりがちな兄弟間の調整も含めてサポートしてもらえそうだと感じ、ご相談に至ったとのことでした。
■ご提案した解決方針
まずは、不動産を「売却した場合」「共有のまま保有した場合」「どちらかが取得した場合」それぞれのメリット・デメリットを整理。
特に、
・空き家の管理責任は共有者全員にあること
・将来的に売却が難しくなるリスク
・相続登記を放置することのデメリット
を丁寧にご説明しました。
そのうえで、
「第三者評価による不動産価格を基準に、弟様が取得するか、売却するかを選択してもらう」
という選択肢をご提案しました。
■実際に行った対応
・不動産会社による査定を実施し、客観的な価格を提示
・その価格を基に、弟様が単独取得する場合の代償金額を算出
・取得が難しい場合は売却に進む流れを明確化
話し合いの結果、弟様は「取得するほどの資金負担は難しい」と判断。
売却する方向で合意し、遺産分割協議書を作成しました。
売却後は、売却代金から諸経費を差し引いた金額を、法定相続分どおり1/2ずつ分配。
相続登記から売却までをスムーズに進め、長年の悩みだった空き家問題を解消しました。
■結果・解決のポイント
・感情論ではなく、**不動産の「数字」と「選択肢」**を整理したことで合意形成が進んだ
・空き家のリスクを共有し、「放置しない相続」の重要性を理解してもらえた
・売却まで含めて対応したことで、相続手続きと不動産問題を同時に解決
・「元気なうちに遺言書を作っておけばよかった」というご相談者様の声を、今後の啓発につなげている